2月1日、経団連と連合のトップによる会談が行われ、賃上げを含めた価格転嫁を実現する取組みについて意見が一致しました。今年の春闘の行方が注目されています。
しかし、春闘による賃上げというのは、労働組合に加盟している一部の大手企業の組合員の賃金です。春闘を取り上げ、さも日本全体の賃上げが実現されるような報道がされていますが、それは大きな誤解です。
労働組合の推定組織率は1950年の40%後半から2022年には16%台にまで減少しています。
雇用者数に占める労働組合員の割合は2023年6月末時点では、従業員1,000人以上の企業で約4割が加盟しており、99人以下の企業では0.8%とかなり低い数値になっています。
つまり、経団連と連合の取組みというのは、相当少ない人たちの話をしているわけです。
日本の99%を占める中小企業の賃上げが実現するのはまだまだ先のようです。