今回は、補助金申請書の中でも重要な「4. 補助事業の効果」から、「4-1 取組みの効果」の中でも定性的な効果の書き方について解説します。
Table of Contents
定性的な効果って、どんなことを書くの?
ここで求められているのは、補助事業を実施したその後に期待できる“良い変化”です。
売上や客数などのように数字で表せない「顧客満足度」「認知度」「ブランド力の向上」といった“質”の変化が対象です。
たとえば、こんな効果が想定されます
• 新たな価値の提供ができる
グルテンフリーのケーキやドーナツを販売することで、「健康やアレルギーに配慮しながらも、美味しさを楽しみたい」というニーズに応えることができ、新たな価値の提供につながる。
• 新規顧客の獲得が期待できる
これまで来店機会のなかった層(アレルギー対応・健康志向の方など)へのアプローチが可能になり、ファン層の拡大が見込まれる。
• お店の認知度が向上する
SNS広告や地域情報誌への掲載、チラシの配布により、これまで当店を知らなかった人にも情報が届き、地域内外での認知が広がる。
• 顧客満足度や共感度が高まる
「みんなと同じものを一緒に食べられる」体験を提供できることで、単なる商品購入を超えた“心の満足”につながる。
書き方のポイント
1. すべて未来形・予測の文で書く(過去形はNG)
例:「〜が見込まれる」「〜が期待される」「〜につながる可能性がある」など
2. “誰にとってどんな良さがあるか”を明確に
対象となる顧客や市場が見えると、より伝わりやすくなります。
3. 売上以外の“質的な成果”に着目する
信頼感・ブランド・満足度など、定量効果では拾いきれない変化を描きましょう。
【記載例】取組みの効果(定性的な効果)
本補助事業により、グルテンフリーのスイーツ商品を新たに展開することで、これまで来店機会のなかったアレルギー対応や健康志向のお客様にも選ばれる店舗になることが期待される。
SNS広告や地域情報誌、チラシの活用によって、お店の取り組みや世界観が伝わりやすくなり、地域内外での認知度の向上につながる。
また、「誰かと同じものを楽しめる」という共感性の高い体験を提供することで、顧客満足度やファンの定着にも好影響が見込まれる。
まとめ:事業の“意味”を伝えるのがこのパート
このパートで大事なのは、「補助金で○○を買ったら、こんな良いことが起きそうだ」と、事業の価値や広がりを言語化することです。
目に見えない効果だからこそ、想像しやすく、共感されやすい表現を意識しましょう。
📌次回は・・・【最終回】数字で語る「効果の試算」!
次はいよいよ、最終回!「どのくらい売上が伸びるか?」「利益がどう変化するか?」など、定量的な効果を考えるパートです。
数字が苦手な方でも取り組めるコツをお伝えしていきます。
ラストスパート頑張りましょう💪
今日もお疲れ様でした👏👏
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