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そのどんぶり勘定を見直せば利益は上がる

こんにちは、埼玉県の中小企業診断士の関野です。

小規模事業者の弱みでもあり強みでもあることって、何だと思いますか?

それは「きちんと管理をしていないこと」です。

これまでいろいろな困難を乗り越えて、経営を維持してきたにも関わらず、きちんと計数管理を行っていない企業は実は多いのです。
でも逆を言えば、管理をきちんと行えば、「利益がさらに増える」ということでもあります。

今までは、そんな風に大雑把な経営でも利益が出ていたかもしれませんが、現在の厳しい経営環境においては、それでは成り立たなくなっていくはずです。

管理ができていない企業の言い訳は大体次のどれかに当てはまります。

・あっても腐らないし・・・
・いつかは使うから・・・
・大量に仕入れたほうが安くなるから・・・

本当にそうでしょうか?腐らないけど使えなくなることはありませんか?
いつか使うの「いつ」は、はっきりしていますか?
安くなるってどのくらいですか?

その言い訳で過剰に仕入れることでどれだけの利益を圧迫しているのか一度計算してみましょう。
それでも過剰に仕入れるべきかはその上で判断しましょう。

資材置き場や冷蔵庫には5%~10%の過剰在庫があるとも言われています。

お金があるうちはついつい買ってしまいますが、いざ税金を支払うときに資金繰りに悩んだ経験があるのではないでしょうか?

また、原価率を正確に把握していない企業も少なくありません。
大体30%くらいかなーと頭で思っていても、実際に計算してみると40%を超えていることも多いのです。

でもこの記事を読んだあなたは大丈夫です。
なぜなら今月から、きちんと管理すればいいだけだからです。

管理をするだけで、今より資金繰りは楽になります。そして過剰仕入れがなくなるので利益も増えます

管理といってもどうやればいいの?
難しく考えなくても大丈夫です。簡単にできることから始めてみましょう。

できることから始める管理とは

棚卸をしましょう

実は棚卸をしてない企業は多いです。
決算時に去年の数字をそのまま使っている企業もあります。棚卸をしなくても決算書は作れてしまうんですよね。

倉庫や冷蔵庫におかれた在庫が風景と化していることも多くあります。
そうなると気にならなくなってしまうんです。

ですので、毎月きちんと実数を数えましょう
毎月なんて忙しいから無理だよ、と思うかもしれませんが、間が空くほど棚卸は大変になります。
2週間に一度棚卸をする企業もあるくらいです。

棚卸をすることで過剰仕入れがなくなりますので、適正な仕入れにつながり原価率も下がります

試算表を作りましょう

試算表とは会計データの総勘定元帳から数字を転記して作るもので、仕訳や転記、計算上のミスなどがないかを確かめるために使われますが、ここでの目的は違います。

毎月の試算表を作ることで、月ごとの決算書の役割となり経営判断がしやすくなります。

今月の原価率はどのくらいだったか、などもここでわかりますね。
これは顧問の税理士さんにお願いすれば作ってくれると思います。

在庫を減らす簡単な方法

では在庫を減らすには他にどんなことをしたらいいのでしょうか。
答えはシンプルです。

保管場所を減らす

単純に資材置き場の棚を減らしましょう
置き場があるから仕入れてしまうのです。
保管場所がなければ仕入れることはできません。

家の中でもそうですよね。収納家具を増やせばそこに収納するものを買いたくなってものが増え続けてしまいます。
これしか置けないって思えば、仕入れに対してもっとシビアに考え始めます。

材料はこれだけしかないと言い続ける

ご自分や現場の職人さんに、「材料はこれだけしかないよ」と言い続けることです。

人間はこれだけしかないと言われると、「これで完成させなければならない」と頭が働き工夫が生まれるそうです。
そのおかげで事業所の在庫が減り、業績が回復したという事例もあるくらいです。

◆◆◆

毎月必ず棚卸をすることで、過剰在庫が減り、仕入れも厳選されキャッシュフローが改善され、利益も増える、この正のスパイラルをぜひ体感して下さい。

在庫がなかなか減らない方はこちらまでご相談ください。

参考:小規模事業者支援ハンドブック

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